北海道の雑煮の作り方と具【2026年版】北海道在住20年の筆者が種類・基本レシピ・だしの取り方・地域ごとの違い・道産食材のアレンジを徹底解説
「北海道の雑煮ってどんな具材を使うの?」「北海道の雑煮は醤油仕立て?味噌仕立て?」「北海道の正統な雑煮の作り方が知りたい」
「北海道の雑煮に『つと巻き』が入ると聞いたが、それは何?」「北海道ならではの食材(鮭・いくら)を使った雑煮はどう作るの?」
「北海道は移住者が多いからお雑煮も地域ごとに違うって本当?」「年末年始に本場の北海道雑煮を作りたい」
お雑煮は「日本の郷土料理の縮図」とも言われるほど地域によって具材・だし・味付け・餅の形が大きく異なる料理です。
北海道は「明治以降に全国各地から移住者が集まった」という独自の歴史背景から、お雑煮も「ひとつの型」に収まらない多様性を持っています。
しかし「北海道の代表的な雑煮」として広く食べられているスタイルは確かに存在します。
この記事では、北海道・札幌市で30年以上生活し、毎年お正月に北海道の雑煮を作り続けてきた筆者が、北海道の雑煮の歴史的背景・北海道らしい雑煮の特徴・基本の作り方と材料(2〜4人分の詳細レシピ)・だしの取り方・北海道各地域の雑煮の違い・鮭いくらを使った北海道アレンジレシピ・つと巻きの解説・美味しく作るコツを実体験と正確な情報をもとに徹底解説します。
「北海道の雑煮の完全ガイド」として最後まで役立てていただける内容です。
北海道の雑煮の特徴:なぜ北海道は多様な雑煮が共存するのか
北海道の雑煮を理解するには、まず北海道という地域の歴史的な背景を知ることが重要です。
北海道の開拓移民の歴史と雑煮の多様性
北海道は明治時代(1869年の開拓使設置以降)から、全国各地から多くの移民・開拓者が入植してきた地域です。
東北地方(青森・岩手・宮城・秋田・山形・福島)・北陸(新潟・富山・石川)・近畿・九州など、日本各地の出身者が北海道に集まりました。
移住者は「故郷の雑煮の作り方」を持ち込んだため、北海道には「全国各地の雑煮のルーツを持つ多様なお雑煮」が混在する状況が生まれました。
「北海道の雑煮はひとつではない」という事実は、北海道という地域の成り立ちそのものを反映しています。
最も広く食べられている「北海道の代表的な雑煮」とは
さまざまな雑煮スタイルが混在する北海道ですが、「最も多くの北海道の家庭で食べられているスタイル」は存在します。
それは「醤油ベースのすまし仕立て・鶏肉でだしをとる・角餅(焼き餅または煮餅)・にんじん・ごぼう・大根・しいたけ・つと巻きを具材に使う」という形です。
北海道で最もルーツ人口が多い「東北(特に仙台・青森)出身の移住者の雑煮スタイル」が変化・北海道化して広まったものが、現在の代表的な北海道雑煮のベースになっています。
北海道の雑煮の基本材料(4人分)
北海道の代表的な雑煮「鶏だし醤油すまし仕立て」の材料を解説します。
餅
- 切り餅(角餅):
8切れ(1人2切れ)。
北海道は東日本の文化圏に属するため「角餅」が一般的。
「焼いた角餅」または「直接汁で煮た角餅」のどちらも北海道で見られる。
こんがり焦げ目がつくまで焼いてから汁に入れるのが北海道の定番スタイル。
だしの材料
- 鶏もも肉(骨つきまたは骨なし):
300〜400g(骨つきの場合はぶつ切り)。
北海道の雑煮は「鶏肉が具材であり、同時にだし素材でもある」という特徴がある。
骨つきのぶつ切りを使うとより深みのあるだしが出る。 - 昆布:
10〜15cm角1枚。
北海道産の日高昆布・羅臼昆布・利尻昆布のいずれかを使う。
「だし昆布として北海道産昆布を使う」のが北海道雑煮の素材へのこだわり。 - 鰹節(かつおぶし):
20〜30g。
昆布と鰹節の合わせだしをベースにすることで、鶏だしに奥行きが生まれる。 - 水:
1,200ml
具材
- にんじん:
中1/2本。
輪切りまたは短冊切り。
梅型や花型に飾り切りするとお正月らしい見栄えになる。 - 大根:
中1/4本。
短冊切りまたは半月切り。 - ごぼう:
1/2本。
ささがきにして水にさらしてアクを抜く。 - 生しいたけ:
4〜6枚。
軸を切り落として薄切りにする。 - つと巻き(または普通のなると):
1本(8切れ程度)。
北海道の雑煮に欠かせない「北海道らしさ」を演出する具材。
詳細は後述。 - 三つ葉(または小ねぎ・せり):
適量(仕上げの飾り用)
調味料
- 醤油(薄口または濃口):大さじ2〜3
- みりん:大さじ1〜2
- 酒:大さじ2
- 塩:小さじ1/2〜1(味を見ながら調整)
北海道の雑煮の作り方:詳細手順
「鶏だし醤油すまし仕立て・北海道代表スタイル」の詳細な作り方を解説します。
STEP 1:昆布だしの準備(前日〜30分前)
だしは雑煮の味を決める最も重要な工程です。時間をかけて丁寧にだしをとることが美味しい雑煮の基本です。
- 昆布の下準備:
昆布の表面を固く絞った濡れ布巾で軽く拭く。
「洗わない・白い粉(旨味成分のマンニトール)を落とさない」ことが重要。 - 水出し(理想的な方法):
鍋に水1,200mlと昆布を入れて冷蔵庫で一晩(8〜12時間)漬けておく。
水出しした昆布だしは、加熱抽出より透き通った上品な風味のだしになる。 - 加熱抽出(時間がない場合):
鍋に水と昆布を入れて弱火にかける。
鍋底に細かい泡が出始めたら(約60〜70℃)昆布を取り出す。
沸騰させると昆布の粘りとえぐみが出るため、必ず沸騰前に取り出す。
STEP 2:鶏肉のだしとりと下処理
- 鶏肉の下茹で(霜降り):
鍋に湯を沸かして鶏肉を入れ、表面が白くなったら取り出す(霜降り)。
流水で洗って汚れ・余分な脂・血合いを除去する。
この工程でアクが出にくくなり、澄んだきれいなすまし汁に仕上がる。 - 昆布だし汁で鶏肉を煮る:
霜降りした鶏肉を昆布だし汁の鍋に入れる。
酒大さじ2を加えて中火にかける。
沸騰したらアクを丁寧にすくい取る。
弱火に落として15〜20分じっくり煮て鶏だしを抽出する。 - 鰹節を加える:
鶏肉を煮た後、火を止めて鰹節を加える。
2〜3分そのまま漬けてから鰹節を取り除く(絞らない)。
昆布×鰹節×鶏の「三重のだし」で深みのある旨味が完成する。
STEP 3:野菜の下処理
- にんじん:
皮をむき輪切りまたは短冊切りにする。
「梅形・花形の飾り切り」にするとお正月らしい華やかさが増す。
飾り切りは1cm厚さの輪切りにしてから抜き型を使う。 - 大根:
皮をむき1cm程度の厚さの半月切りまたは短冊切りにする。
透明感が出るくらいまで下茹でしておくと本番での煮崩れが防げる。 - ごぼう:
皮をスプーンや包丁の背で削るようにこそぐ(皮のすぐ下に旨味がある)。
ささがきにして水(または酢水)にさらしてアクを抜く。
15〜20分さらしたら水気を切る。 - しいたけ:
石づきを切り落として薄切りにする。
軸は細く裂いて具材として使える。 - つと巻き:
斜め切りまたは輪切りにして厚さ7〜8mm程度に切る。
STEP 4:煮る・味付け
- 野菜を加えて煮る:
だし汁(鶏入り)を中火にかけ、にんじん・大根・ごぼうを加える。
にんじんと大根に箸が通る程度(約8〜10分)まで煮る。 - しいたけ・つと巻きを加える:
根菜類に火が通ったら、しいたけとつと巻きを加えてさらに3〜5分煮る。 - 味付け:
醤油・みりん・塩を加えて味を調える。
最初は少なめに調味して、必ず味見をしながら調整する。
「薄口醤油」を使うと色が薄くきれいなすまし仕立てに仕上がる。
「濃口醤油」でも美味しく作れるが、汁の色が少し濃くなる。
STEP 5:餅を準備する
- 焼き餅の場合(北海道の定番):
魚焼きグリル・トースター・フライパンで切り餅を焼く。
両面にこんがりとした焼き色がつき、膨らんできたら完成。
「外はカリッと・中はとろっと」した食感が北海道の焼き餅の魅力。 - 煮餅の場合:
沸騰した汁に切り餅を直接入れて煮る。
餅が柔らかくなって好みのやわらかさになったら器に盛る。
「焼かずに直接汁で煮る」スタイルも北海道では広く見られる。
STEP 6:盛り付け
- 盛り付けの手順:
温めたお椀に焼いた餅(または煮た餅)を先に入れる。
鶏肉・にんじん・大根・ごぼう・しいたけ・つと巻きを彩りよく盛り付ける。
熱々のだし汁をたっぷりと注ぐ。
三つ葉(または小ねぎ・せり)を最後に飾る。 - 仕上げのポイント:
「だしを最後に注ぐ」のではなく、「椀を温めておいてから熱いだしを注ぐ」と最後まで温かく食べられる。
お椀を使う場合は、事前に熱湯を入れて温めておく。
「つと巻き」とは何か:北海道の雑煮に欠かせない具材
「つと巻き」は、北海道の雑煮において「北海道らしさ」を最もよく表す具材のひとつです。
つと巻きの基本情報
つと巻きは「なると巻き(なるとまき)の一種」です。
通常のなると巻きは切り口に「渦巻き模様(うずまき模様)」が入りますが、つと巻きの切り口の模様は「ひらがなの『つ』の字」に見える形が特徴です。
「つ」の字が北海道の「つ(ツ)」を表すとも言われ、北海道のなると巻きとして独自の地位を持つ食材になっています。
つと巻きが北海道に定着した背景
つと巻きは北海道の水産加工業の歴史と密接に関係しています。
北海道・函館周辺ではスケトウダラ(北海道産の魚)を原料とした水産加工品の生産が盛んで、つと巻きもその流れで北海道で独自発展した食材です。
「北海道の正月料理にはつと巻きが欠かせない」という食文化は、現在も道内の多くの家庭に受け継がれています。
つと巻きが手に入らない場合の代替
道外に住んでいて「つと巻きが手に入らない」という場合は、通常のなると巻きで代用して問題ありません。風味・食感はほぼ同じであり、「渦巻き模様のなると」でも北海道雑煮の味を忠実に再現できます。
北海道各地の雑煮の違い:地域ごとのバリエーション
北海道の「代表的な雑煮スタイル」は前述の通りですが、実は北海道内でも地域・家庭によって大きな違いがあります。主要なバリエーションを解説します。
スタイル①:鶏だし醤油すまし仕立て(最多数派)
前述の「基本レシピ」で解説したスタイルです。東北(青森・岩手・宮城等)にルーツを持つ移住者の文化が広まったもので、道内最多数派とされています。
「鶏肉でだしをとる・醤油ベースのすまし汁・角餅・にんじん・ごぼう・大根・しいたけ・つと巻き」という組み合わせが基本形です。
札幌・道央・道南地区を中心に広く食べられています。
スタイル②:鮭・いくら入り雑煮(新潟ルーツ・道産食材アレンジ)
新潟県(越後)にルーツを持つ移住者が持ち込んだ「越後雑煮」スタイルが、北海道の豊富な鮭・いくらという食材と融合して進化したスタイルです。
- 特徴:
醤油ベースのすまし汁に鮭の切り身を入れて煮る。
仕上げに「いくらの醤油漬け」をトッピングする。
にんじん・大根・ねぎ・豆腐・こんにゃく等が入ることも多い。
「北海道の食材の豊かさ」を最もよく表した雑煮スタイル。 - 分布:
新潟からの移住者が多い地域(道内各地)、および「北海道らしい雑煮を作りたい」という意識が高い家庭で作られる。
スタイル③:石狩鍋風雑煮(北海道オリジナルアレンジ)
北海道の郷土料理「石狩鍋(鮭・豆腐・野菜を味噌仕立てで煮た鍋料理)」のエッセンスを雑煮に取り入れたスタイルです。
- 特徴:
鮭・じゃがいも・玉ねぎ・豆腐・バターを使った具材。
すまし仕立てまたは薄い味噌ベース。
「北海道らしい食材をふんだんに使う」という方向性の創作的な雑煮。 - 特記事項:
「石狩鍋風雑煮」は固定された伝統スタイルではなく、「北海道の食材でアレンジした雑煮」という方向性を示す呼び名。
スタイル④:豚汁風雑煮(道内一部地域)
具材に豚肉・豚汁の食材(ごぼう・人参・大根・こんにゃく・里芋等)を使った雑煮スタイルです。
- 特徴:
豚肉の旨味とボリュームのある具材が特徴。
醤油ベースまたは薄味噌ベースで仕上げる。
「豚汁の餅入りバージョン」に近い温かみのある雑煮。
スタイル⑤:砂糖入りの甘め仕立て(道内一部家庭)
北海道の雑煮のうち、砂糖を加えて「ほんのり甘め」に仕上げる家庭があります。
「砂糖を入れる文化」は東北の一部地域の雑煮に由来するとされており、北海道移住者がその文化を持ち込んだものと考えられます。
「甘い雑煮は北海道特有のもの」として驚く道外出身者も多いです。
鮭・いくら入り「北海道らしい雑煮」レシピ
「せっかく北海道の雑煮を作るなら、北海道らしい食材を使いたい」という方のために、鮭・いくらを使った「北海道アレンジ雑煮」のレシピを紹介します。
材料(4人分)
- 切り餅(角餅):8切れ
- 甘塩鮭の切り身:4切れ(2〜3cm幅に切る)
- いくらの醤油漬け:大さじ4(仕上げのトッピング用)
- 大根:中1/4本(短冊切り)
- にんじん:中1/3本(短冊切りまたは花形切り)
- 生しいたけ:4枚(薄切り)
- じゃがいも:中1個(一口大にカット・道産食材の象徴として)
- 小松菜またはほうれん草:2〜3株(3cm幅に切る)
- 長ねぎ:1/2本(斜め切り)
- 昆布:15cm角1枚(だし用)
- 鰹節:20g(だし用)
- 水:1,200ml
- 醤油:大さじ2〜3
- みりん:大さじ2
- 酒:大さじ2
- 塩:小さじ1/2(味を見ながら調整)
作り方
- ①昆布・鰹節の合わせだしをとる:
水に昆布を30分以上漬けておく。
弱火にかけて沸騰直前に昆布を取り出す。
火を止めて鰹節を入れ、2〜3分漬けたら取り除く。 - ②鮭の下処理:
甘塩鮭に熱湯を回しかけて(霜降り)、余分な塩分・生臭さを取り除く。
水気をキッチンペーパーで拭き取る。 - ③野菜を煮る:
昆布鰹だしを中火にかけ、じゃがいも・大根・にんじんを加える。
じゃがいもに箸が通るまで10〜12分程度煮る。 - ④鮭・しいたけを加える:
根菜類に火が通ったら、鮭・しいたけを加えて弱火で5〜7分煮る。
鮭に完全に火が通り、身がほぐれてきたら味付けへ。 - ⑤味付け:
醤油・みりん・酒を加えて味を調える。
塩で最終的な味の微調整をする。
小松菜・長ねぎを加えてさっと火を通す(煮すぎない)。 - ⑥餅を用意する:
トースターまたはグリルで切り餅に焼き色をつける。 - ⑦盛り付け:
温めたお椀に焼いた餅を入れる。
鮭・野菜を美しく盛り付ける。
熱々のだし汁を注ぐ。
最後にいくらをたっぷりと盛り付けて完成。
鮭・いくら入り雑煮の盛り付けのポイント
「いくらのトッピング」は、盛り付けた後に最後に乗せることで、色が鮮やかなまま提供できます。
いくらは加熱すると白くなって見た目が悪くなるため、「だし汁を注いだ後、最後に乗せる」のが重要です。
「赤いいくら・緑の小松菜・オレンジのにんじん・白い餅」という色の組み合わせが、お正月の食卓に華やかさを添えます。
北海道の雑煮を美味しく作るコツ
北海道雑煮を「普通の出来栄え」から「本当においしい仕上がり」に変えるコツを解説します。
コツ①:だし取りを丁寧に行う
お雑煮の味の8割はだしで決まります。
「市販のだしの素を使えば同じ」と思いがちですが、昆布・鰹節・鶏肉から丁寧にとっただしは、インスタントでは再現できない深みと繊細な風味があります。
特に「昆布を水から時間をかけて煮る・鰹節を絞らずに引き上げる」という2つのポイントを守るだけで、すまし汁の透明感・風味が格段に向上します。
コツ②:鶏肉は「霜降り」を必ず行う
鶏肉の霜降り(熱湯に一度くぐらせてアクと余分な脂を除去する)を省くと、だし汁が濁ってアクが多く出ます。「透明できれいなすまし汁」という北海道雑煮の特徴を出すためには、霜降りが欠かせません。
コツ③:昆布は「北海道産」にこだわる
北海道産の昆布には「日高昆布・羅臼昆布・利尻昆布・真昆布(函館産)」という種類があり、それぞれ風味・だしの特徴が異なります。
- 日高昆布:
比較的安価で手に入りやすい。
だしの色がやや濃い。
煮物・雑煮のだしに向いている。 - 羅臼昆布:
濃厚でコクのあるだし。
魚介の旨味が強い。
鮭入り雑煮との相性が特に良い。 - 利尻昆布:
透き通った上品な風味のだし。
「すまし汁の色をきれいに仕上げたい」場合に最適。
コツ④:醤油の量と種類で色と風味を調整する
北海道の雑煮は「透明感のある澄んだすまし汁」が美しい仕上がりです。「薄口醤油」を使うと、醤油の量が多くても色を薄く保てます。
「濃口醤油しかない場合は少量で」という調整が重要です。「醤油は塩分の最終調整として使い、最初から多く入れすぎない」ことがポイントです。
コツ⑤:餅は食べる直前に焼く
焼いた餅を汁椀に盛り付けてから時間が経つと、餅が汁を吸って汁が濁りトロトロになります。
「食べる直前に餅を焼いて、熱いうちにだし汁と一緒に食べる」ことで、「外はカリッと・中はもちもち・だし汁は澄んだまま」という最良の状態で食べられます。
北海道在住20年の筆者が語る:北海道雑煮の家庭の味
筆者自身が北海道で経験してきた「北海道の家庭の雑煮」についての実体験をお伝えします。
移住当初の驚き:「北海道のお雑煮はつと巻きが入る」
関東出身の筆者は、北海道移住後の最初のお正月、近所の北海道出身の方の家でお雑煮をご馳走になりました。
「つと巻き」という北海道独特の具材が入ったお雑煮は、「渦巻き模様ではなく『つ』の字の模様」という見た目の面白さに最初は驚きました。
食べてみると「通常のなると巻きより少しだしが染みて味わい深い」という印象で、以来自分の家のお雑煮にも「つと巻き」を使うようになりました。
「北海道のお雑煮は家によって全然違う」という発見
20年間で北海道の複数の家庭のお雑煮をいただく機会がありましたが、「全く同じ雑煮」を食べた記憶がありません。
ある家では鮭といくらが入った豪華な雑煮、ある家では甘めのすまし汁に豆腐が入った雑煮、またある家では豚肉を使った豚汁に近い雑煮でした。
「北海道のお雑煮は家庭の数だけある」という多様性が、北海道という移住者の集まった土地ならではの食文化の豊かさだと実感しています。
筆者の家のお雑煮:道産食材にこだわった鶏だし醤油仕立て
現在の筆者の家のお雑煮は「北海道産の日高昆布・北海道産の鶏肉(ブランド鶏)・函館産なると・北海道産にんじん・ごぼう・しいたけ」という北海道産の食材にこだわった鶏だし醤油仕立てです。
「いかに北海道産の食材を使えるか」というこだわりが、毎年のお正月に北海道に住む喜びを感じる瞬間になっています。
大晦日の夜にだしをとって具材を下準備し、元旦の朝に仕上げて家族で食べるというのが、わが家の変わらないお正月の恒例行事になっています。
北海道の雑煮を作るときの食材購入ガイド
北海道在住の方、または北海道の雑煮を道外で再現したい方のための食材購入ガイドを解説します。
北海道在住の方の購入先
- つと巻き:
12月〜1月上旬にかけてスーパー(コープさっぽろ・イオン・東光ストア等)で販売される。
年明けは品薄になることがあるため、大晦日前に購入しておくことを推奨。 - 北海道産昆布:
道内のスーパー・乾物店で「日高昆布・羅臼昆布・利尻昆布」を年中販売している。
産地直売所(農産物直売所・道の駅)でまとめ買いすると安価に入手できる。 - 鮭・いくら:
秋(9〜11月)に仕込んで冷凍保存しておくのが北海道の家庭の伝統的な方法。
お正月前後もスーパーで北海道産の鮭・いくらを購入できる。
道外在住で北海道の雑煮を再現したい方の購入先
- つと巻き:
Amazon・楽天市場で「つと巻き 北海道」と検索すると購入できる。
北海道のアンテナショップ(東京・有楽町「どさんこプラザ」等)でも取り扱いがある。 - 北海道産昆布(羅臼・利尻・日高):
全国のスーパー・Amazonで購入可能。
産地名が明記された「北海道産昆布」を選ぶのがポイント。 - いくらの醤油漬け:
Amazon・楽天市場・北海道の通販サイトで購入できる。
北海道産のいくらを使った醤油漬けを選ぶことで「本場の味」に近づく。
まとめ:北海道の雑煮の魅力と作り方のポイント
この記事で解説した内容を最終的に整理します。
北海道の雑煮の基本スタイル:
- 醤油ベースのすまし仕立て
- 鶏もも肉でだしをとる(鶏だし)
- 昆布・鰹節の合わせだしをベースにする
- 角餅(焼き餅)を使用
- にんじん・大根・ごぼう・しいたけ・つと巻きが定番の具材
- 三つ葉またはねぎで仕上げ
北海道らしい食材を使ったアレンジ:
- 鮭の切り身といくらを加えた豪華な雑煮
- じゃがいも・玉ねぎを加えた石狩鍋風
- 北海道産日高・羅臼・利尻昆布でだしにこだわる
美味しく作る5つのコツ:
- 昆布だし・鰹だし・鶏だしの三重だしで深みを出す
- 鶏肉は必ず霜降りして澄んだすまし汁に仕上げる
- 昆布は沸騰前に取り出してえぐみを防ぐ
- 薄口醤油を使って透明感のある仕上がりにする
- 餅は食べる直前に焼いて最良の状態で食べる
北海道の雑煮は「ひとつの形に固まらない多様さ」が最大の特徴であり、魅力です。
「北海道の家庭の数だけお雑煮がある」という豊かさを楽しみながら、ぜひ自分だけの「北海道の雑煮」を作ってみてください。
この記事が「北海道の雑煮の完全ガイド」として役立てば幸いです。

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