札幌記念はG1?G2?「スーパーG2」と呼ばれる理由と2026年の見どころを解説

札幌記念はG1?G2?「スーパーG2」と呼ばれる理由と2026年の見どころを解説

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この記事の要約

「札幌記念はG1なの?G2なの?」。この疑問を持った方に、まず結論を伝えます。札幌記念の正式なグレードはG2(GII)です。しかし、このレースは「スーパーG2」と呼ばれるほど特別な存在感を持っています。

理由は3つです。まず、1着賞金7,000万円はJRAが開催するG2競走の中で最高額。次に、負担重量が「定量」という公平な条件で施行されるため、実力馬が参戦しやすい。そして、毎年のようにG1馬が複数頭出走し、過去2014年以降の入着馬(1〜3着)のうち70%以上がG1経験馬という実績があります。

2026年大会は8月16日(日)、第62回として札幌競馬場の芝2,000m(右回り)で行われます。秋のG1(天皇賞・秋や宝塚記念など)を見据えた一流馬が集い、真夏の北海道で「事実上のG1」とも言われる頂上決戦が繰り広げられます。この記事では、グレードの正確な情報(Know)、なぜスーパーG2と呼ばれるのかの背景(Know)、コースと傾向の実践知識(Do)、他のG2との比較(Compare)、どう楽しむかの判断材料(Decide)まで、競馬初心者にもわかるよう丁寧に解説します。

結論:札幌記念はG2。でも「G2の顔をしたG1」だと私は思っている

最初に、はっきりさせておきます。

札幌記念の正式グレードはG2(GII)です。G1ではありません。

ところが、この答えだけで納得できない人も多いはずです。なぜなら、実際にレースを見ていると、出走馬のリストにG1の勝ち馬がずらりと並ぶからです。ファンの間では「スーパーG2」という愛称で呼ばれており、格付けだけでは語れない特別な位置づけを持つレースであることは、多くの競馬関係者が認めています。

私はこのレースを「G2の顔をしたG1」だと捉えています。ルール上はG2ですが、出走馬の質、賞金の水準、レースレーティングのいずれを見ても、G1に匹敵するかそれ以上の数字が出ているのが実情です。実際、レースレーティング上では2018年以降、G1競走の基準となる115ポンドを上回っているため昇格要件は満たしているという状況が続いています。にもかかわらずG1に昇格しないのは、JRAのグレード格付けには昇格のための複数年にわたる審査プロセスがあるためです。

この複雑な現実を、競馬ファンは「スーパーG2」という言葉で表現しています。まず、そのレースの正体を歴史から理解しましょう。

【Know】札幌記念の歴史:G3からG2へ、そして「スーパーG2」へ

創設は1965年。最初はダートのハンデ戦だった

1965年に4歳(現・3歳)以上の馬による重賞競走として創設され、札幌競馬場で施行する重賞競走としては、最も歴史が古い。札幌競馬場は寒冷地のため当時は芝コースが設置されておらず、砂2,000m(左回り)で施行された。

現在のイメージからは想像しにくいかもしれませんが、最初のコースはダート(砂)でした。その後、1969年から左回りダート、1975年から右回りダートと変遷を経て、1990年から右回り芝コースでの施行に変更され現在に至っている。

グレード制の歴史も知っておくと理解が深まります。1984年にG3に格付けされた。1990年、前年に新設された芝コース(2,000m)に舞台を移設。1997年にハンデ戦から別定戦に変わり、G2に昇格。その後、実績馬の参戦を促す観点で2006年に定量戦となった。

ここで重要なのが2006年の変更です。「定量戦」への変更は、このレースの性格を根本から変えた改革でした。定量とは何か、ハンデキャップ戦との違いは何かを、次のセクションで詳しく解説します。

G3→G2への昇格と「スーパーG2」誕生のきっかけ

1997年から夏季競馬開催では唯一となるG2に格上げされた。G2に格上げ後は、開催時期の関係から夏季に開催される数少ない定量戦であることや賞金の高さから、過去にG1を優勝している馬や後にG1を勝利する馬が本競走に出走するなど、過去や未来の大レースと密接な繋がりを持つ競走となっている。

G2昇格と同時に、このレースの地位は一変しました。G2昇格初年度の第33回(1997年)を名牝エアグルーヴが制し、翌年の第34回には連覇を達成。エアグルーヴは当時の牝馬最強馬。その馬がG2を選んだということが、レースの注目度を一気に押し上げました。

以来、毎年のようにG1馬が参戦するようになり、ファンの間で「スーパーG2」という言葉が定着していきました。

【Know】なぜG1に昇格しないのか:格付けの仕組みを知ろう

「そんなにG1に匹敵するなら、いっそG1に格上げすればいいのでは?」。誰もが思う疑問です。これには、JRAのグレード格付けの仕組みが関係しています。

格付けはレースレーティングで決まる

日本の中央競馬のグレード格付けは、国際競馬統括機関連盟(IFHA)が定める基準に基づいています。レースのレベルは「レースレーティング」という数値で評価されます。

G1の基準は115ポンド。レースレーティング上では2018年以降、G1競走の基準となる115ポンドを上回っているため昇格要件は満たしている。

つまり数値の上では、札幌記念はすでにG1格相当のレースです。では、なぜ昇格しないのか。

G1への昇格に必要な条件

グレード格付けには、単年のレーティングだけでなく、複数年にわたる継続的な評価プロセスが必要です。また、開催競馬場の施設水準や、既存のG1体系との整合性なども審査対象になります。さらに、日本のG1競走は伝統的に春・秋の「中央開催」シーズンを中心に配置されており、夏の地方開催(札幌・函館・小倉など)のレースがG1になるためには、制度的なハードルがあります。

通常時G1が開催されない競馬場で開催される唯一のG2レースでもある。という事実が、このレースのユニークさを物語っています。札幌競馬場では通常G1が開催されません。例外的にG1が開催されたことはありますが、通常は「G1のない競馬場」です。その競馬場で、実質G1水準のレースが行われている。これが「スーパーG2」という言葉の本質的な意味です。

1着賞金7,000万円という衝撃の数字

2026年の1着賞金は7,000万円で、以下2着2,800万円、3着1,800万円、4着1,100万円、5着700万円。1着賞金の7,000万円は、中央競馬で施行するG2競走では最高額となっている。

比較すると、一般的なG2の1着賞金は4,000〜6,000万円程度です。7,000万円という数字は、G2の上限を大きく超えた水準であり、これがトップクラスの実力馬を引きつける経済的な理由になっています。一方、G1の1着賞金(例:天皇賞・秋は1億2,000万円)には届かないため、G1の代わりにはなりませんが、「G1の前哨戦として使う価値がある賞金」として機能しています。

【Know】コースの特徴:洋芝2,000mが生む独特の戦い

「洋芝」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。札幌競馬場の芝は、本州の競馬場とは種類が違います。

洋芝とは何か

日本の競馬場で使われる芝には、大きく分けて「野芝(のしば)」と「洋芝(ようしば)」の2種類があります。東京競馬場や阪神競馬場などは野芝が主体で、夏になると芝が生長して馬場状態が良くなります。一方、北海道の競馬場(札幌・函館)は冬の寒さに強い洋芝(ケンタッキーブルーグラスやオーチャードグラスなど)を使用しています。

洋芝の特徴は、クッション性が高く、馬の脚への負担が少ない一方で、草丈が長く密度が高いため、走るのに体力がいるという点です。洋芝の2,000mはスタミナが必要で、G1級の底力がないと勝てない。というのは、こうした馬場の特性が背景にあります。

コースの形状とレース展開

札幌芝2,000メートルは、4コーナー奥のポケットからスタートし1コーナーまでの距離が385mと、1,800mよりも長いためペースが落ち着きやすい傾向にあります。

1コーナーまでの距離が長いことで、スタート直後の先行争いが激しくならず、ペースが落ち着きやすいのが特徴です。ゆったりとした前半から、直線での決め手比べになるレースパターンが多くなります。ただし、ペースが緩みすぎると「マクリ」(道中で一気に進出する戦法)が決まることもあり、単純なスローペースの前残りになるとは限りません。

逃げ馬よりも、好位〜中団から堂々と抜け出せる横綱相撲ができる馬が勝つ。という分析は、このコースの本質を突いています。力でねじ伏せる「強い馬」が報われやすいコースです。フロック(まぐれ)での好走が出にくいのも、スーパーG2の権威を支えている要因のひとつです。

【Know】歴代の名勝負と伝説の出走馬

スーパーG2の歴史は、名馬たちの物語で彩られています。

牝馬の強さが光る舞台

G1馬による勝利は枚挙にいとまがなく、とくに牝馬が圧倒的な存在感を放っている。

なぜ牝馬が強いのか。北海道の夏は比較的涼しく、牡馬と比べて暑さに弱いとされる牝馬にとって走りやすい条件であること、そして洋芝の「柔らかさ」が馬体への負担を軽減することが理由のひとつとして挙げられます。

代表的な牝馬の活躍馬を振り返ります。

エアグルーヴ(1997・1998年連覇)。G2昇格初年度から2年連続で制した名牝中の名牝。天皇賞(秋)でも牡馬を破って勝利した時代を代表する一頭です。

ファインモーション(2004年)。デビューから無敗でエリザベス女王杯を制した牝馬。その実力馬が夏の北海道を選んだことで、このレースの格の高さが広く認識されました。

ハープスター(2014年)。第50回大会では、G1優勝馬が4頭出走するという豪華な顔ぶれの中、ハープスターが制しました。この年のメンバーは、スーパーG2の歴史の中でも特に語り継がれる一戦です。

ソダシ(2021年)。白毛馬として初の桜花賞制覇を達成した後、夏の札幌記念でも勝利。早め先頭から後続の追い上げを3/4馬身差で退け、桜花賞馬の地力を示しました。

G1制覇へのステップとなった馬たち

このレースを制した後にG1タイトルを獲得した馬も数多くいます。第52回(2016年)の勝ち馬ネオリアリズムは、ここをステップに大きく飛躍し、翌年には香港のクイーンエリザベス2世カップにて海外G1制覇を飾ることになった。

また、逆のパターン、つまりG1を制した後にここを使うケースも頻繁に見られます。宝塚記念や大阪杯など春のG1を制した馬が、秋のG1(天皇賞・秋や有馬記念)に向けた仕上げとしてこのレースを使う。そのため、出走リストを見るとG1馬が複数頭並ぶのです。

2025年:トップナイフが制した前回大会

昨年はトップナイフが制した。という情報の通り、2025年大会はトップナイフが優勝しています。G2・AJCCなど重賞実績を持つ実力馬が、夏の北海道でその力を見せた一戦となりました。

【Do】観戦・予想を楽しむための実践データ

ここからは、実際にレースを楽しむための実践的な情報を整理します。

データ傾向:G1経験馬を重視する

前走クラス(レース格)別ではG1組(海外を含む)が優勢で、2014年以降の1〜3着馬33頭のうち、過半数の24頭を占めている。

これは重要なデータです。入着馬の7割以上がG1経験馬という事実は、このレースがG1馬でないと勝てないレベルにあることを示しています。逆に言えば、非G1馬が好走するのは特別な条件が揃ったときだけです。

非G1組では、2014年以降2勝を含む3着以内馬4頭を送り出している、函館記念組が侮れない存在。ただし、函館記念1〜2着からの参戦馬は苦戦を強いられており、札幌記念で連対(2着以内)を果たした事例はゼロ。つまり、函館記念組であれば凡走後の巻き返しを狙うのがセオリーとなる。

この「函館記念を凡走した馬が札幌記念で激走する」というパターンは、覚えておきたい穴の狙い方です。函館記念で着外だった馬が、条件が変わって変わって化けることがある。これは「洋芝適性があるにもかかわらず、函館記念の条件(ハンデ戦・距離2,000m)が合わなかっただけ」というケースが多いからです。

血統傾向:ハービンジャー産駒を軽視するな

近年はハービンジャー産駒の躍進ぶりが目にとまり、2018年3着モズカッチャン、2019年1着ブラストワンピース、2020年1着ノームコア、2020年2着&2021年3着ペルシアンナイトが該当。

ハービンジャーは欧州芝を得意とした種牡馬であり、その産駒は洋芝との相性が良いとされています。ハービンジャー〜Dansili〜デインヒルと遡る父系自体を評価しやすい傾向にあるとのデータも出ており、血統選びの際の重要な軸となります。

また、グラスワンダーの直系(スクリーンヒーロー、モーリスなど)も好相性の傾向があります。2022年はモーリス産駒の3番人気ジャックドールが勝ち、3着にはスクリーンヒーロー産駒の5番人気ウインマリリンが入線。2024年にはモーリス産駒の5番人気ノースブリッジが勝利を収めた。

「休み明けの仕上がりチェック」という盲点

休み明けの馬が多いため、調教での仕上がり具合は要チェック。

夏の時期に出走する強い馬の多くは、春のG1(宝塚記念、天皇賞・春など)を使った後、短い休養を挟んでこのレースに臨んでいます。春の疲れが残っているかどうかを調教内容で見極めることが、予想精度を上げる重要なポイントです。

2026年の日程と2026年の注目馬

2026年の第62回札幌記念は、8月16日(日)15時45分に出走予定です。

注目馬として、アドマイヤテラ(5歳牡馬、父レイデオロ、主な勝鞍:2026年阪神大賞典G2)が挙げられている。阪神大賞典をレコードタイムで圧勝し、前走の天皇賞春でも0.1秒差の3着と長距離路線で活躍。洋芝は合いそうだが、久々の2,000mという距離がどうか。鞍上は引き続き武豊騎手が務める。

また、ショウヘイ(4歳牡馬、父サートゥルナーリア、主な勝鞍:2026年AJCC G2)の名も挙がっている。G2・2勝、ダービー3着の実績は立派。前走の大阪杯は具合こそ良かったが、かかってしまい残り1ハロンで息切れし10着と大敗。巻き返しなるか。

注目馬の最終確定は、枠順発表(出走直前)のタイミングで確認してください。

【Know】サマー2000シリーズという文脈

札幌記念は、2006年から「サマー2000シリーズ」の第4戦(最終戦)に指定されています。この文脈も知っておくと、レースの見方が豊かになります。

サマー2000シリーズとは

サマー2000シリーズは、夏季の2,000m重賞を「シリーズ」として束ね、複数のレースに参加したポイント上位馬を表彰する制度です。函館記念・巴賞・新潟記念(2,000m)・そして札幌記念(2,000m)という4戦が指定されています。

このシリーズに参加する「夏馬」と呼ばれる馬たちは、真夏に状態が良くなるという特徴を持つことが多く、シリーズを通じてポイントを積み上げることを目標にしています。

夏馬と秋への調整馬の混在

札幌記念にはこの2種類の馬が混在しています。ひとつは「夏馬」として夏のシリーズ制覇を目標にする馬、もうひとつは秋のG1(天皇賞・秋、エリザベス女王杯など)への調整として使う一流馬です。

この2つのタイプが同じレースで戦うことで、駆け引きの複雑さが生まれます。秋のG1が本番の馬は、勝つことよりも「状態確認・調整」が目的の場合もあります。そのため、単純に「強い馬が勝つ」とは言い切れない奥深さがあります。

【Compare】他のG2との違い:何が特別なのか

札幌記念が「スーパーG2」と呼ばれる一方、同じG2の格付けでも他のレースとは何が違うのか、比較で整理します。

一般的なG2との賞金格差

JRAが施行するG2競走の1着賞金は、4,000〜6,500万円程度が一般的です。これに対して札幌記念は7,000万円。G2の中でも突出した高賞金が、トップクラスの馬を引きつける直接的な要因です。

定量戦という公平な舞台

競馬の重賞競走には「定量」「別定」「ハンデキャップ」という3種類の負担重量方式があります。

ハンデキャップは強い馬に重い斤量を課して能力差を均等化する方式、別定は一定の基準に実績加算をする方式です。それに対して定量は、すべての馬が同じ斤量(性齢によって決まる基本的な斤量)で走る方式です。

定量戦は実力の差がそのまま結果に出やすく、「本当に強い馬が勝つ」レースになりやすいとされています。2006年以降は実力馬の参戦を促す観点から定量に変更された。この決断が、スーパーG2としての地位確立に大きく貢献しました。

強い馬の側から見ても、実力の劣化なく走れる定量戦は出走しやすい。ハンデ戦だと「勝ちすぎると次のレースで斤量が増える」というリスクがありますが、定量戦にはそれがありません。

函館記念との違い

同じ北海道・夏・2,000mの重賞として函館記念があります。こちらはハンデキャップ戦で、賞金も4,400万円(2025年時点)と札幌記念の7,000万円より低い設定です。

函館記念は「夏に調子がいい馬が集まるハンデ戦」というキャラクターが強く、前述の通り、ここを凡走した馬が札幌記念で巻き返すという傾向が見られます。夏の北海道・芝2,000mを走るという共通点がありながら、レースの性格と参戦するタイプの馬がまったく違うのが面白い点です。

【Compare】G1と何が違うのか

「スーパーG2」とは言うが、正式なG1とは何が違うのか。初心者の方のために、ここも丁寧に解説します。

賞金の差

天皇賞・秋(G1)の1着賞金は1億2,000万円です。同じ芝2,000mを舞台とするこのレースの賞金は、札幌記念の7,000万円の約1.7倍です。トップ馬主・トレーナーの観点では、賞金の差は無視できません。

格付けがもたらすブランド価値

競走馬の取引価格やステータスにおいて、G1勝ち馬とG2勝ち馬には大きな評価の差があります。牧場やオーナーにとって、「G1馬」というラベルは馬の価値を決定的に高めます。どんなに実質的にG1水準のレースでも、公式にG2である限り、その馬は「G2勝ち馬」です。

開催競馬場のインフラ

G1は原則として、収容人数が多く、放送・映像インフラが充実した主要競馬場(東京・中山・阪神・京都)で開催されます。札幌競馬場は夏の地方開催競馬場であり、設備の規模や集客の面でG1開催に対応するためには課題もあります。

ただし、このインフラの問題は、将来的な設備投資次第で解決できます。レーティングはすでに条件を満たしているため、行政・JRAの意向と施設整備の進捗次第では、将来G1昇格の可能性もゼロではありません。

【Know】G1昇格論争:なぜ昇格しないのか、昇格すべきなのか

「スーパーG2なら、もうG1にしてしまえばいいのでは」という声は、競馬ファンの間で長年繰り返されてきた議論です。この論争の両側を見てみましょう。

昇格すべきだという意見

データ的な根拠は明確です。レースレーティングが2018年以降G1基準を超えていることは、客観的な数字として示されています。出走馬のレベル、馬券の売上、ファンの関心度、いずれを見ても多くのG1に劣っていません。

「洋芝の2,000m」という条件は秋の天皇賞と同距離(天皇賞は芝3,200m)ではありませんが、同じ芝2,000mのジャパンカップや天皇賞(秋)への前哨戦として機能しています。この重要性を考えれば、G1昇格は自然な流れだという意見も理解できます。

また、G1昇格によって馬券の売上がさらに増加し、北海道の競馬文化の発展に貢献するという観点からも、昇格を望む声があります。

G1にならなくていいという意見

一方で、「スーパーG2」という特別なポジションを評価する意見もあります。G1になれば、他のG1レースとの格式的な競合が生まれます。スケジュールの兼ね合いや、他のG1との序列問題が発生し、かえって出走馬の質が下がる可能性もあります。

「G2の最高峰」というポジションが、このレースのユニークさを生み出しているという見方もあります。「G1でもG2でも戦える馬が、格を超えてここに集まってくる」という特別感は、正式なG1になったときに失われるかもしれません。

JRAの公式見解と現状

JRAはグレード変更を行う際、IFHAの基準に従った審査プロセスを経ます。複数年にわたる実績の積み上げと、競走全体のバランスを考慮した判断が必要です。現状ではG1昇格の公式な発表はなく、「スーパーG2」という位置づけが継続しています。ただし、競馬界の動向や国際的な格付け審査の結果次第では、将来的にG1昇格が実現する可能性も排除できません。

【Know】北海道競馬を楽しむ周辺情報

札幌記念を現地で楽しむ、あるいは夏の北海道で競馬観戦を楽しむ方のために、周辺情報も補足します。

札幌競馬場の基本情報

JR函館本線「桑園駅」から徒歩約10分、または地下鉄東西線「二十四軒駅」から徒歩約10分でアクセスできます。駐車場も用意されていますが、競馬開催日は混雑するため公共交通機関の利用が便利です。

場内にはレストランや軽食コーナーがあり、特に夏のシーズンはビアガーデン的な雰囲気でビールとグルメを楽しみながら観戦できます。当日の天候と気温を事前に確認し、当サイトの北海道の月別気温・服装ガイドを参考に服装を準備してください。

競馬と観光を組み合わせる

夏の北海道に競馬観戦で訪れるなら、観光も合わせて計画しましょう。8月16日前後は、北海道マラソン(8月30日)のシーズンとも重なります。当サイトの北海道観光情報をあわせてご参照いただき、夏の北海道旅行を最大限に楽しんでください。

【Decide】あなたはこのレースをどう楽しむか

最後に、立場別のレースの楽しみ方を提案します。

競馬初心者の方へ

「スーパーG2」という言葉を覚えるだけで、競馬の深みが一つ理解できます。「G1だから面白い、G2だから面白くない」という単純な格付けの見方を超えて、レースの背景や馬の関係性で楽しむのが競馬の醍醐味です。

札幌記念は、その醍醐味を最大限に感じられるレースです。夏の北海道で行われる、G1馬が集まるG2。その不思議な構造の背景に、60年以上の歴史と、賞金・格付け・コース条件が絡み合った物語があります。

予想を楽しみたい方へ

予想の入り口として押さえるべきポイントは3つです。「G1経験があるか」「洋芝コースに対応できる血統か」「調教内容は良いか」。この3点を軸に馬を絞り込むと、的中率が上がります。

函館記念を凡走した馬の巻き返しを狙うという逆張り戦略も、データに裏打ちされた有効なアプローチです。とはいえ、競馬は生き物が走るスポーツです。データはあくまでも参考材料。最終的には、当日の馬場状態・馬の気配・気象条件を含めた総合的な判断が大切です。

現地観戦を検討している方へ

夏の札幌競馬場は、競馬を楽しむ環境として全国でもトップクラスです。本州の夏競馬が酷暑の中で行われるのに対し、札幌は涼しく快適に観戦できます。さらに、観戦後は札幌市内でジンギスカンや海鮮など北海道グルメを楽しめる好立地です。当サイトの北海道マラソンやその他の北海道観光情報とあわせて、夏の北海道旅行プランに組み込んでみてください。

よくある質問

Q1. 札幌記念はG1ですか、G2ですか?

G2(GII)です。ただし、毎年G1馬が複数頭出走し、賞金もG2最高額の7,000万円を誇るなど実質的な格はG1に匹敵するため、「スーパーG2」と呼ばれています。レースレーティングは2018年以降G1基準の115ポンドを超えており、昇格要件は数値上は満たしています。

Q2. 2026年の札幌記念はいつ開催されますか?

2026年8月16日(日)、第62回として札幌競馬場の芝2,000m(右回り)で行われます。発走予定時刻は15時45分です。サマー2000シリーズの最終戦でもあります。

Q3. なぜ「スーパーG2」と呼ばれるのですか?

G2格付けながら、G1馬が毎年複数頭出走すること、1着賞金7,000万円がG2最高額であること、負担重量が全馬公平な「定量」であること、レースレーティングがG1水準を超えていること、の4点が重なっているためです。

Q4. 札幌記念に向いている馬の特徴は?

洋芝(北海道特有の芝)でのスタミナが必要なため、欧州血統(ハービンジャーなど)の馬が好相性です。また、定量戦のため実力馬がそのまま有利。好位〜中団から抜け出せる「横綱相撲」ができる馬が勝ちやすい傾向があります。データ上、前走G1経験馬が7割以上入着しています。

Q5. 函館記念との違いは何ですか?

函館記念はハンデキャップ戦(賞金4,400万円程度)、札幌記念は定量戦(賞金7,000万円)と、制度面での性格が大きく異なります。データ上、函館記念を凡走した馬が札幌記念で巻き返す傾向があります。

Q6. 過去に勝った有名馬は?

エアグルーヴ(1997・1998年連覇)、ファインモーション(2004年)、ハープスター(2014年)、ソダシ(2021年)など、各時代を代表する牝馬が多数勝利しています。牡馬ではブラストワンピース(2019年)、ノームコア(2020年牝馬)、ジャックドール(2022年)なども有名です。

Q7. 現地観戦はどのように楽しめますか?

8月中旬の札幌競馬場は涼しく快適な観戦環境が魅力です。入場時間は通常10時前後から。JR函館本線「桑園駅」からのアクセスが便利です。G1馬が集まるスーパーG2を現地で楽しみ、競馬後は市内の観光やグルメを合わせるのがおすすめの過ごし方です。

まとめ:G2という格の中に、G1の夢が詰まっている

最後に、この記事の要点を振り返ります。

札幌記念の正式グレードはG2です。しかし、賞金(G2最高額の7,000万円)、定量戦という公平な条件、毎年のG1馬の参戦、G1基準を超えるレースレーティングという4点が揃い、ファンの間で「スーパーG2」と呼ばれるようになりました。

2026年は8月16日(日)、第62回が札幌競馬場・芝2,000mで開催されます。予想の軸はG1経験馬の取捨と洋芝適性。函館記念の凡走馬の巻き返しというデータ傾向も覚えておきたい視点です。

G1かG2かという格付けよりも、このレースには60年以上の歴史と、真夏の北海道に集う名馬たちの物語があります。馬場の息吹、洋芝のクッション、涼やかな北海道の空気の中で、「スーパーG2」の真髄を味わってみてください。

※出走馬・騎手・オッズなどの情報はレース直前まで変動します。最新の情報は必ずJRA公式サイトまたは各競馬情報サービスでご確認ください。

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北海道で暮らして30年。1児の父親です。
北海道での生活や北海道の観光地など、北海道にかかわることを取り上げていきたいと思います。

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